2025/11/29
, インプラント

治療内容
上顎の骨が少ないケースにサイナスリフト(上顎洞挙上術)を用いたインプラント期間
約1年治療回数
20回費用
インプラント相談・CT撮影・診断 無料
患者様は60代の男性で、長年当院に通院されている方です。左上4番目と5番目が歯根破折(根のヒビ)を起こし、3ヶ月ほど前に抜歯を行いました。
こちらが抜歯後、3ヶ月のレントゲン写真になります。

患者様は取り外しができる入れ歯ではなく、固定式のインプラント治療を希望されました。
①CT撮影・診断
まずはCTを撮影し、インプラントができる状態であるかどうか診断を行いました。
こちらがCTでの診断画像(お顔を横から見ている状態)になります。

左上4番目はある程度の骨量があり、ソケットリフトという方法を用いてインプラント処置が可能と判断できました。
しかし、左上5番目は骨の厚さが3mm弱と薄く、この状態では噛む力に耐えられるインプラントの固定が得られず、サイナスリフト(上顎洞挙上術)という骨を作る特殊な処置を行った後にインプラント治療を行っていくことが必要と診断しました。
こちらがお顔を前から見ている状態の画像になります。インプラントを支える骨が少ないのが分かるかと思います。

サイナスリフト(上顎洞挙上術)とは?
サイナスリフトとは、上顎洞内にあるシュナイダー膜を押し上げて、骨とシュナイダー膜の間に人工骨を入れる治療法です。
上顎の骨の中には上顎洞という空間があり、歯を抜くと上顎洞が少しずつ大きくなります。また、歯を支えている骨(歯槽骨)は歯がなくなると、歯を支える必要がなくなるため、骨が痩せてしまいます。この2つの要因で上顎の骨が薄くなってしまい、インプラント治療が困難となる場合があります。そのような場合でも『サイナスリフト』というテクニックを用いることによって、インプラント治療が可能となります。
サイナスリフト手術後、半年ほど経つと人工骨が骨に似た組織に変化し、大幅に骨の量を増加させることができます。十分な骨が作られたのちにインプラント治療を行っていきます。
②サイナスリフト
部分麻酔を行い、サイナスリフトを行いました。ゆっくりシュナイダー膜を破ることのないように丁寧に膜を挙上し、その隙間に骨の元になる材料を入れました。
手術時間は1時間程度で無事にトラブルなく終了しました。術後はある程度の腫れと痛みが出ましたが、お薬を内服していただくことでコントロールできる程度でした。
術前後のCT画像がこちらになります。3mm以下であった骨の厚みが10mm程度に増加しております。


③インプラント処置
サイナスリフトを行い6ヶ月ほど経過した時点で、CTを撮影しインプラントが問題なく入れられることを確認しました。十分な骨の中にインプラントが埋め込まれているのが分かるかと思います。

部分麻酔後、インプラントを2本同時に埋入しました。手術時間は1時間未満で、術後の腫れ・痛みもほとんどありませんでした。

③型取り
インプラントと骨が結合(インテグレーション)するのを3ヶ月ほど待ち、型取りを行いました。
④被せ物のセット
被せ物が出来上がってきたので微調整を行い、口腔内にセットしました。

術後2年ほど経過していますが、インプラントは十分な骨でしっかり固定されており、問題なく何でも噛める状態です。長期間に及ぶ治療でしたが、患者様はとても満足されています。
・予後を完全に保障するものではありません。
・インプラント・サイナスリフトは保険適応外の治療となります。患者様のお体・お口の状態によっては治療が適応外となる可能性があります。
・インプラントは適切なケアができないと歯周病になる可能性があるため、毎日のセルフケア及びクリニックでの定期的なメインテナンスが重要です。
・サイナスリフトは上顎洞を触る処置になるため、鼻症状(副鼻腔炎)が出てしまう可能性があります。
・サイナスリフトの処置時にシュナイダー膜を破ってしまった場合は処置を中止しなければならない可能性があります。また、術後感染が生じた場合は十分な骨を作ることができない可能性があります。
上顎の骨が少ない場合、『インプラントができない』と断られてしまうケースが多々あります。それはサイナスリフトという骨を作る処置に対応できない歯科医師が多いためです。
当院ではそのような上顎の骨が少ない難症例に対応するサイナスリフト(上顎洞挙上術)というテクニックの多数の実績がございます。
他院でインプラント治療を断られたケースでもサイナスリフトという処置を用いることで、インプラントが可能になったケースが当院には多数ございます。
他院でインプラントが不可能と言われ、入れ歯で我慢している患者様がいらっしゃいましたら、インプラント相談は無料で実施しておりますのでお気軽にご相談にお越しいただければ幸いです。
スタッフ一同お待ちしております。
港南台パーク歯科クリニック院長 川又
こちらもご参照ください。
【症例】歯根破折を起こし抜歯になった奥歯の標準的なインプラント治療
記事はありません